最近は特にアレルギーの中でも食物によるアレルギーの小学生などが多くなったように思います、私も市内の小学校と中学校をそれぞれ1校ずつ担当する学校薬剤師をしておりますが、小学校の給食で牛乳やピーナッツが・・・というお子様が増えて、職員の方が別に用意するのを見ております!
そんな「食物アレルギー」の有病率は乳児では「5%~10%」にもなり、学校に行くような年齢でも「1.3%」にもなるそうです! またこの「食物アレルギー」のお子様が1歳未満の乳幼児であると、その70%の方がアトピー性皮膚炎にかかっていると言います!
そんな中、先日その「アトピー性皮膚炎」と診断された乳幼児が生後6ヵ月でタマゴを食べ始めると、1歳の時点で「卵アレルギー」になるのを約8割も減らせることが出来る、という研究結果が発表されました! 「食物アレルギー」の中でも多いと言われる「卵と牛乳」ですが、その原因になる「卵」を食べるとですよ・・・?
先ほどの様に生後5か月時点で「アトピー性皮膚炎」と診断されると、その70%もですから・・・、そんな「食物アレルギー」になるリスクが高い乳児に生後6ヵ月から「ゆで卵とカボチャの粉末」を毎日食べるそうです、そのタマゴの量は生後6ヵ月から9カ月までは1日50㎎で、それ以降は250㎎と段階的に増やし、1歳の時点で「ゆで卵」を半分約32gに相当する卵を粉末にしたもの7gを食べて、卵アレルギーを発症するかどうかを調べると、「卵の食物アレルギー」の発症を約8割も抑えることが出来たそうです・・・!
昨年には「ピーナツによる食物アレルギー」の研究結果も出ており、同じように生後1歳未満から、そのアレルギーの原因になる食物を食べる事での予防効果は確認されているそうで、「アトピー性皮膚炎」と診断された乳児には、生後半年から卵やピーナツなどの原因の食べ物を少しずつ食べていると、結果1歳以上での発症が明らかに少なくなるようです・・・!
しかし、これですが! では、と言ってご家族などで、勝手に乳児に食べさせては非常に危険で、それこそ聞いたことのある「アナフィラキシー」を起こすことも?
この「アナフィラキシー」ですが、食物を摂取後30分以内に起きるような「アレルギー」の事で、「全身の蕁麻疹や呼吸困難、顔のむくみ、のどの浮腫、激しい鼻ズマリ、喘鳴など」ひどい症状に、さらには血圧が下がり、顔面蒼白、チアノーゼなどの循環障害を起こす「アナフィラキシーショック」など救急車を・・・!という事にも・・・!
そんなこの「アレルギー症状」を利用して・・・? と言う事件も・・・? そう言えば、つい最近ニュースになっておりましたよね? 一週間ほど前に、ひどい「牛乳アレルギー」のある自分の子供に「牛乳」を飲ませ「アナフィラキシーショック」を起こさせ命を奪おうと・・・? まさに、治そうとしてではなく、その反対の・・・、悪用ですか!
実際に、この母親はその5歳のお子さんに牛乳を飲ませ、思惑通りに・・・?でしたが、「呼吸困難」などの余りにも苦しそうな様子を見るに見かねて、ですか?119番をし、病院に運ばれたそうで、取りあえずはその命に別状はないと! まー無事で何よりだったのですが・・・!
ただこの「牛乳アレルギー」のお子さんには、先ほどのような原因になる「牛乳」に耐性を高めるためにと、アレルギー抑制の為に普段から少量の牛乳を飲ませていたそうです!
今回は「育児に悩み・・・?」、その持っている「食物アレルギー」を利用しての悪魔が出てきてしまったのでしょうが、そうではなく、本当に良くしてあげようと言う親心が、逆の結果になることもあるのですよ? ですから良い事ならば早くしてあげようなんて、自己流で勝手に…してしまうと結果は同じような症状になってしまうので、「食物アレルギー」にならないようにこの方法で! と言う予防のためにとお思いになった時には必ず「かかりつけの小児科の先生」や専門の先生に相談をなさってからですよ! 是非に守ることは「決して、けっして自己流では始めない事です!」よ!
地域の「かかりつけ薬局」の「サン薬局」です!